燃えよ筋肉エアロプレス浅煎りレシピ
7月は毎日Youtube(カフェテナンゴのチャンネルに飛びます)に動画をアップすることが目標。
先日は私のウェッジウッド解説動画をあげてもらいました。尺の都合上全て紹介できなかったので今日は「ユーランダーパウダー ターコイズ」の画像です。
「ユーランダー」はセオドア・ルーズベルト大統領時代にホワイトハウスから特注を受けて製作したデザインが元になっており、ブルー、ルビー、ターコイズが特に有名ですね。中古だとターコイズがちょっとだけ高い。
動画でも説明したようにウェッジウッドは古代ギリシャ・ローマをモチーフにしたデザインが多いので、アフェア神殿の絵と一緒に撮影してみました。
◯今日の目次
〈大会ルールとか〉
〈レシピへのアプローチ〉
〈浅煎りレシピ 簡単ver〉
〈浅煎りレシピ 詳しくver〉
前半の文量が多いのでレシピを知りたいんじゃあ!!という方は下までスクロールしてください。
〈大会ルールとか〉
先日カフェテナンゴエアロプレス杯を開催しました。
・浅、中、深煎りの3回勝負で2本先取の勝利
・審査員は店主かやぬまと試合に参加していないスタッフ2名
・優勝者のレシピが8月の喫茶で提供される
僕の結果は4勝2敗の準優勝‥‥‥うーむ残念。改良点は分かったので今度レシピで遊ぶ時に試してみます。もし面白い発見があればまたブログで紹介しますね。
当日は生放送で大会風景をお届けしたのですが、つい作業に夢中で味のイメージなどの質問に要領をえないコメントをしてしまった気がします。
そこで今日は、僕のエアロプレスに対する考え方と浅煎り抽出レシピを公開したいと思います。
〈レシピへのアプローチ〉
・長期目標
「インバート式かどうか」
「金属フィルターかどうか」
「お湯が高温or中温(個人的に低温はエアロプレスで行う必要性を感じられない)」
「粉が粗いor細かい」
「撹拌するorしない(しないならお湯の注ぎ方を何パターンか考えねばならないが‥‥‥)」
「プランジャーを押すスピードが早いか遅いか」
「最後にお湯でコーヒーを割るかどうか(割るのが世界大会の主流)。割らないのであればお湯を注ぐ回数を1回にするか2回以上に分けるか」
→つまり2×2×2×2×2×2×3=192パターンの中、それぞれで最強のレシピを作り最もよかったものを採用する(蠱毒式と名付けることにしたが流行らないでしょうね)。
さらに焙煎度合でレシピは分化するので、実際には192×3以上のレシピ作りと途方もない試行回数となる。
※「3以上」である理由は浅、中、深煎り以外にハニー精製や豆の標高なども考慮してのこと。
※ざっくり計算したら最高のレシピを作るのに10000回近いトライアンドエラーが必要であると分かった‥‥‥
→そこで今回は出したい味のイメージを想像して、あらかじめ前述の作業を絞ることにした
→味のイメージ
「甘さ、香りの豊かさ、ボリュームのある質感、クリーンな口当たり、複雑な酸味構造、長い余韻などなどペーパードリップの良いところを引き継ぎつつより複雑な味わいを目指す」
選択行動
「インバート、ペーパー濾紙、お湯高温、粉粗い、撹拌する、短時間抽出、お湯を注ぐのは1回」
・スタッフ間で共有しやすいように浅、中、深煎りのレシピは全てほぼ同じにすること。
・ペーパードリップのように抽出中のバランス調整(注湯量やスピードの調整)が難しい。よって作業の注意点は事前にできるだけ細かく定め、抽出の安定を狙う。
・浅煎りならどんな銘柄の浅煎りでも、中煎りならどんな中煎りでも美味しく抽出できるレシピであること。
〈浅煎りレシピ 簡単ver〉
前回作成したレシピは浅煎り……中でもゲイシャ種(焙煎豆が硬い)に特化したものでした。
そこで今回は豆の強度関係なくおいしく淹れられるレシピを考えました。このレシピ大会で全勝だったんですよ!
①インバート、湯温約95℃(電気ケトルで沸かしたお湯をポットに移した状態がこれぐらい)、粉量19g、メッシュやや粗挽き(ナイスカットミルで4.5程度、ペーパードリップの時は4)
②20秒で185cc注湯
③マドラーで5回撹拌
④注ぎ始めから90秒待つ(むらし)
⑤ペーパーフィルターとキャップをセット。ひっくり返して10~15秒の短時間プッシュ
⑥プシューと音が鳴るまで押して完成(抽出時間 約1分45秒、出来上がり160cc)
※説明がイメージしづらい方は前のブログに載せた写真をご覧ください
文字で書くと短いですが結構技術を要します、特に赤字の部分(「抽出の安定を狙う」はどこへやら)。細かい注意点は次の項で。
〈浅煎りレシピ 詳しくver〉
①インバート、湯温約95℃(電気ケトルで沸かしたお湯をポットに移した状態がこれぐらい)、粉量19g、メッシュやや粗挽き(ナイスカットミルで4.5程度、ペーパードリップの時は4)
→ゴムが全てチャンバーで隠れるぐらいまでしっかりはめ込むこと。斜めにずれていると最後にスムーズなプッシュが出来ない
②20秒で185cc注湯
→非常に重要なポイント。全体にむらなくお湯がいきわたらないと完成後の後味が悪くなる。
十円玉の外周をなぞるように数秒間、粉全体にお湯をかける。全体にかかったら中心めがけて一点集中で湯を注ぐ。
20秒間もかける理由は湯量を調節しながら全体にお湯をかけるられるようにするため。
※高温で185ccもの湯を注ぐと膨らんだ粉がエアロプレスからあふれる可能性あり(完成した液体に粉が混ざる要因となる)。焙煎から1日以上経過した豆を使用することが望ましい。
③マドラーで5回撹拌
→ゆっくりと粉を湯となじませるイメージ。急いでかき混ぜると粉が溢水したり、エアロプレスが倒れる危険がある。マドラーを反対にして柄の部分を使って撹拌すればあまり粉が付着しない。柄を液体の底につくぐらいまで沈め、2~3秒で10円玉の外周を一周するペースで5回撹拌する。
④注ぎ始めから90秒待つ(むらし)
→メッシュが粗いので長時間待っても大丈夫。注湯から1分30秒後にプッシュするので、それに間に合うようにサーバーの保温、ペーパーとキャップの取り付けを行う。ちなみに1分15秒後のプッシュだとフレーバーがまだ弱い。
⑤ペーパーフィルターとキャップをセット。ひっくり返して10~15秒の短時間プッシュ
→フィルターのセットは丁寧に行うこと。少しでもずれると隙間から粉が漏れ出す状態で抽出することとなり結果口当たりの悪い液体が出来る。185cc、高温の湯、19gは大量の炭酸ガスが発生するので精密な動作が求められる。
プッシュする時間は短ければ、多少ばらつきがあってもよい。10~15秒に収まることが望ましい。
⑥プシューと音が鳴るまで押して完成(抽出時間 約1分45秒、出来上がり160cc)
→己の筋肉を信頼してしっかり力を込めるべし。赤字の部分が守れていればおいしい液体が完成するはず。
‥‥‥‥細かすぎる
ということで次はよりおいしく、そしてより簡単なレシピに挑戦したいと思います。
p.s. 次回予告(予定は未定)
フレンチプレスが出土した
帰ってきたアタゴ
すごいぞ実写版デビルマン
先日は私のウェッジウッド解説動画をあげてもらいました。尺の都合上全て紹介できなかったので今日は「ユーランダーパウダー ターコイズ」の画像です。
「ユーランダー」はセオドア・ルーズベルト大統領時代にホワイトハウスから特注を受けて製作したデザインが元になっており、ブルー、ルビー、ターコイズが特に有名ですね。中古だとターコイズがちょっとだけ高い。
動画でも説明したようにウェッジウッドは古代ギリシャ・ローマをモチーフにしたデザインが多いので、アフェア神殿の絵と一緒に撮影してみました。
『↑↑↑ブログ用に撮影した画像がなかったのです』
〈大会ルールとか〉
〈レシピへのアプローチ〉
〈浅煎りレシピ 簡単ver〉
〈浅煎りレシピ 詳しくver〉
前半の文量が多いのでレシピを知りたいんじゃあ!!という方は下までスクロールしてください。
〈大会ルールとか〉
先日カフェテナンゴエアロプレス杯を開催しました。
・浅、中、深煎りの3回勝負で2本先取の勝利
・審査員は店主かやぬまと試合に参加していないスタッフ2名
・優勝者のレシピが8月の喫茶で提供される
僕の結果は4勝2敗の準優勝‥‥‥うーむ残念。改良点は分かったので今度レシピで遊ぶ時に試してみます。もし面白い発見があればまたブログで紹介しますね。
当日は生放送で大会風景をお届けしたのですが、つい作業に夢中で味のイメージなどの質問に要領をえないコメントをしてしまった気がします。
そこで今日は、僕のエアロプレスに対する考え方と浅煎り抽出レシピを公開したいと思います。
〈レシピへのアプローチ〉
・長期目標
「インバート式かどうか」
「金属フィルターかどうか」
「お湯が高温or中温(個人的に低温はエアロプレスで行う必要性を感じられない)」
「粉が粗いor細かい」
「撹拌するorしない(しないならお湯の注ぎ方を何パターンか考えねばならないが‥‥‥)」
「プランジャーを押すスピードが早いか遅いか」
「最後にお湯でコーヒーを割るかどうか(割るのが世界大会の主流)。割らないのであればお湯を注ぐ回数を1回にするか2回以上に分けるか」
→つまり2×2×2×2×2×2×3=192パターンの中、それぞれで最強のレシピを作り最もよかったものを採用する(蠱毒式と名付けることにしたが流行らないでしょうね)。
さらに焙煎度合でレシピは分化するので、実際には192×3以上のレシピ作りと途方もない試行回数となる。
※「3以上」である理由は浅、中、深煎り以外にハニー精製や豆の標高なども考慮してのこと。
※ざっくり計算したら最高のレシピを作るのに10000回近いトライアンドエラーが必要であると分かった‥‥‥
→そこで今回は出したい味のイメージを想像して、あらかじめ前述の作業を絞ることにした
→味のイメージ
「甘さ、香りの豊かさ、ボリュームのある質感、クリーンな口当たり、複雑な酸味構造、長い余韻などなどペーパードリップの良いところを引き継ぎつつより複雑な味わいを目指す」
選択行動
「インバート、ペーパー濾紙、お湯高温、粉粗い、撹拌する、短時間抽出、お湯を注ぐのは1回」
・スタッフ間で共有しやすいように浅、中、深煎りのレシピは全てほぼ同じにすること。
・ペーパードリップのように抽出中のバランス調整(注湯量やスピードの調整)が難しい。よって作業の注意点は事前にできるだけ細かく定め、抽出の安定を狙う。
・浅煎りならどんな銘柄の浅煎りでも、中煎りならどんな中煎りでも美味しく抽出できるレシピであること。
〈浅煎りレシピ 簡単ver〉
前回作成したレシピは浅煎り……中でもゲイシャ種(焙煎豆が硬い)に特化したものでした。
そこで今回は豆の強度関係なくおいしく淹れられるレシピを考えました。このレシピ大会で全勝だったんですよ!
①インバート、湯温約95℃(電気ケトルで沸かしたお湯をポットに移した状態がこれぐらい)、粉量19g、メッシュやや粗挽き(ナイスカットミルで4.5程度、ペーパードリップの時は4)
②20秒で185cc注湯
③マドラーで5回撹拌
④注ぎ始めから90秒待つ(むらし)
⑤ペーパーフィルターとキャップをセット。ひっくり返して10~15秒の短時間プッシュ
⑥プシューと音が鳴るまで押して完成(抽出時間 約1分45秒、出来上がり160cc)
※説明がイメージしづらい方は前のブログに載せた写真をご覧ください
文字で書くと短いですが結構技術を要します、特に赤字の部分(「抽出の安定を狙う」はどこへやら)。細かい注意点は次の項で。
〈浅煎りレシピ 詳しくver〉
①インバート、湯温約95℃(電気ケトルで沸かしたお湯をポットに移した状態がこれぐらい)、粉量19g、メッシュやや粗挽き(ナイスカットミルで4.5程度、ペーパードリップの時は4)
→ゴムが全てチャンバーで隠れるぐらいまでしっかりはめ込むこと。斜めにずれていると最後にスムーズなプッシュが出来ない
②20秒で185cc注湯
→非常に重要なポイント。全体にむらなくお湯がいきわたらないと完成後の後味が悪くなる。
十円玉の外周をなぞるように数秒間、粉全体にお湯をかける。全体にかかったら中心めがけて一点集中で湯を注ぐ。
20秒間もかける理由は湯量を調節しながら全体にお湯をかけるられるようにするため。
※高温で185ccもの湯を注ぐと膨らんだ粉がエアロプレスからあふれる可能性あり(完成した液体に粉が混ざる要因となる)。焙煎から1日以上経過した豆を使用することが望ましい。
③マドラーで5回撹拌
→ゆっくりと粉を湯となじませるイメージ。急いでかき混ぜると粉が溢水したり、エアロプレスが倒れる危険がある。マドラーを反対にして柄の部分を使って撹拌すればあまり粉が付着しない。柄を液体の底につくぐらいまで沈め、2~3秒で10円玉の外周を一周するペースで5回撹拌する。
④注ぎ始めから90秒待つ(むらし)
→メッシュが粗いので長時間待っても大丈夫。注湯から1分30秒後にプッシュするので、それに間に合うようにサーバーの保温、ペーパーとキャップの取り付けを行う。ちなみに1分15秒後のプッシュだとフレーバーがまだ弱い。
⑤ペーパーフィルターとキャップをセット。ひっくり返して10~15秒の短時間プッシュ
→フィルターのセットは丁寧に行うこと。少しでもずれると隙間から粉が漏れ出す状態で抽出することとなり結果口当たりの悪い液体が出来る。185cc、高温の湯、19gは大量の炭酸ガスが発生するので精密な動作が求められる。
プッシュする時間は短ければ、多少ばらつきがあってもよい。10~15秒に収まることが望ましい。
⑥プシューと音が鳴るまで押して完成(抽出時間 約1分45秒、出来上がり160cc)
→己の筋肉を信頼してしっかり力を込めるべし。赤字の部分が守れていればおいしい液体が完成するはず。
‥‥‥‥細かすぎる
ということで次はよりおいしく、そしてより簡単なレシピに挑戦したいと思います。
p.s. 次回予告(予定は未定)
フレンチプレスが出土した
帰ってきたアタゴ
すごいぞ実写版デビルマン
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