SCAJ生産国セミナー~グアテマラ編~


『SCAJで受講したグアテマラのセミナーを簡単にまとめます』

の前に全然関係ないのですが、グループLINEで誕生日を祝うのは許されざる行為だと小島思うのです。
数人程度の内輪グループならまだしも多人数の場合はどうでしょうか
鳴り止まない通知、なんらかの強制力を感じさせるお祝いメッセージ。
個別でやり取りしたほうが祝われた側も嬉しいと思うのですよ。

特に「さあ!君もお祝いしたまえ!」と言わんばかりに飛び交うメッセージ群は、女性の手料理を「美味しい?」と問われた時並みの強制力です。
※無論、名状しがたい味の時に限る。私個人の経験談かどうかはご想像にお任せします

考えてもみてくだい月2ペースでグループメンバー全員分祝うつもりなのでしょうか?
確かに簡単なメッセージならすぐに送れるでしょう。
ただ自由な環境であるネットですら発言を縛られることで、僕のレーゾンデートルの透明度は失われていくわけです。
たとえ面倒な人間だと思われても僕は、心の中で祝いながら沈黙を押し通しこの悪習を断ち切ろうと思います。

以上、言論の自由に関する小噺でした。はたから見れば風車に戦いを挑むドン・キホーテでしょうけどね。

----------閑話休題

〇Guatemalan Coffeesコーヒー精製の実験に取り組む新世代の生産者たち
SCAJのHPから抜粋↓↓↓
グアテマラにおける新世代のコーヒー生産者は、市場動向の最先端を走り続ける国として、国際市場での位置付けを継続することに強くコミットし、優れた品質の魅惑的なカッププロファイルを追求するため、従来のコーヒー精製技術を超えた新しい手法を試みています。
http://www.guatemalancoffees.com/

グアテマラのコーヒー協会アナカフェ(ANACAFE)による講演です。

まずは生産国セミナー定番の栽培地域の数、天候の多様性、標高の高さなど「グアテマラはどんな国か?」
↓↓↓
・12万5000の農家のうち12万1000以上(約96.81%)が小規模農家。生産量の44%を彼らが担っていて無視できない存在である
・2011年以降サビ病により一時生産量が減少。新しい苗を植えることで回復したものの価格は下がり農家の収入は落ち込んでいる(=コーヒークライシス、コーヒー危機)
・品種・精製に目を向けた高品質なコーヒーづくりと市場調査に国全体で力を入れている。
・特に現在「ニュージェネレーション」と呼ばれる農園主の挑戦がアツい!

――以前、ロズマ農園のアレハンドロが「いいものを作る小さな生産者は沢山いる。しかし輸入国のロースターと個人間でうまくつながれていない点が課題だ。結果、小規模生産者達のロットがひとまとめにされて買い付けられるので彼らに入るお金は少なくなる」
と話していたのを思い出した。
つまり、HPのセミナー概要と講演の冒頭を踏まえれば小規模生産者の
 ・栽培品種の変化
 ・革新的な精製方法
などを今日は聞かせてくれるに違いない!

↓↓↓
・主な生産品種はアラビカ種。カツーラ、カツアイ、ブルボン、カティモールなどなど
・今後増やしたい品種はマラゴジぺ、ゲイシャ、マラカツーラなどなど
なるほどなるほど
↓↓↓
各農園による新しい試みを農園主のインタビューとともに
〇サンタ・フェリーサ農園(4代目Anabella Menesesさん)
・バランスを求めるべく始めた「ケニアスタイル」。2回洗浄後発酵
・オレンジハニー
・カッピング研究所の設立
・2011年より始めたプライベートオークション
・アナエロビック、嫌気性発酵の研究(パナマゲイシャのセミナーにも出てきたのでこれはまた次回)
・環境への配慮。シェードツリーは10種以上。有機土の使用
・ゲイシャ、パナマゲイシャ、ティピカ、パカマラ、ブルボン、レッドカツアイ、SL28など手広く扱っているがまだまだ増やす予定

〇エル・インヘルト農園(4代目Arturo Aguirreさん)
カフェテナンゴでも人気のインヘルト。フェリーサに比べると寡黙でした
・5年前にナチュラルとハニーに挑戦。ナチュラに特化することを選択
→ANACAFE曰く「理由は教えてもらえなかったが、生豆を高価格で購入するアジア圏の好みがエキゾチックフレーバーだからだと思われる」
・北米とアジアが中心市場
・COEで8回1位

以上、講演のまとめにはいる
‥‥‥

‥‥あれ?
前半はデータを多用していたのに農園の具体例は2つのみで内容もシンプル。そもそもこの農園大規模ではないでしょうか?どうやら前後の文脈から判断するに
新しい品種・精製の研究開発ができるのは大きな農園(全体の5%)だけで彼らの成果が、今後小規模に波及していきグアテマラのスタンダードになるでしょう(という希望的観測)
↓↓↓
〇感想・まとめ
結局新しく栽培したい品種はどんな基準で選んでいるのか?アナカフェと農家で一致しているのか?
ナチュラル精製に力を入れているという話が出たが従来のナチュラルとは違うのか、そもそもインヘルトに限定した話ではないのか(グアテマラブースで展示していたのがほぼウォッシュだったため。個人的にはナチュラル好きと思われているアジア人へのリップサービスではないかと考えている)
ニュージェネレーションに小規模農家含まれていないのか?小規模農家はコーヒー危機に対してどんな挑戦をしているのか?

正直なところ講演の内容自体は分かりやすいものの具体さには欠けるといった印象です。
そもそもアナカフェという組織の性質上マクロ視点なのは致し方ないかもしれませんが、それならばコーヒー危機脱却のために行った研究の成果や支援内容を詳しく聞きたかったですね。公的機関ゆえのマニアックな話とかあるでしょうし。

でもいいんですよ。講師が美人でしたから(単純)
きっと質疑応答で男性の手が多く挙がっていたのはグアテマラのコーヒーが好きだからに違いないでしょう!

p.s. 次回予告(予定は未定)
・大容量カフェオレ俺ジナルレシピ
・SCAJセミナー~パナマゲイシャ編~
  ネタバレ
  ウォッシュ→ナチュラル→今は嫌気性発酵に挑戦中

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